山の湯の元お風呂場・ギャラリーゆげにコタツが設置されました。
明日3/15(土)14:00より半月出版舎から発行されたYukoNexus6さん @yukonexus6 の「パンダ絵日記」発売のイベントです!
パンダ絵日記に携わった面々(著者Yukoさん・出版のわたし・翻訳の八木むつみさん・デザインのUMLAUTONEさん)がコタツに集い、本を入れる筒函をつくるという仕上げ作業をしつつ、本書ができた経緯を話す…という趣旨でして、それをお客さんもおこたに入りながらみかんでも食べつつ聞いてもらえたらというイベントです。
入場料500円ですが、本をおもとめの方は無料。ミカンとお茶付き。YukoさんがMIXしたカセットテープですてきな音楽を聴きながらの午後のひと時です。
本書はYukoさんが彦根に住んだ日々の約10年をおさめた絵日記。
ですが、「日記」と言いつつ、その実態は、Yukoさんがカレンダーにつけた”日々のメモ”と言うほうが近いと思います。しかも、そのメモには一コマ漫画のように「今日あったこと」の一幕がパンダを主人公に描かれます。
誰かに公表されることを念頭に置いていたわけではなく、それなのに「今日あったこと」をパンダの姿にたくして描き表して描き続けていたのは、やはりYukoさんが生活のなかでも何か表現することをもとめる’アーティスト’だからという気がします。
Yukoさんを紹介するための肩書きとしては「主婦・アーティスト」としていて、それはもちろん事実ですが、半月舎の顧問でもあり、そしてYukoさんは自身の自認として「”病人”かな〜」と言います。
Yukoさんは長年にわたって自身の双極症(いわゆる躁鬱)と付き合い、そして乳がんも患いました。そうした病はいつでも絵日記のメイントピックスなわけではありませんが、しかしそうした不調が常に傍らにありながら生きる、そのような10年の記録が本書です。
まちで隣り合う見知らぬひと、ふだん顔を合わせるひとがどんな私生活を背負っているか、普段のわたしたちはそこまで考えたりしないけれど、誰もが大なり小なりそれぞれの事情や不具合、そして楽しみを抱えて生きている。Yukoさんの前著「#tbk_yuko」(Yukoさんの乳がん闘病の記録)から通じるテーマが、パンダ絵日記に描かれている日常からは感じられます。
もちろん、読む側のそんな気持ちとは関係なく、パンダはカレンダーのなかで日々、晩酌したりヨガしたり花見したり寝込んだり、を繰返している…なんだかそんな不思議な距離感で、それは「どんなふうに読んで楽しむかはあなた次第」という、Yukoさんのいち生活者として、そしてアーティストとしての態度のあらわれでもあるように思います。
版元として、この本を前にした人が知りたいだろう「どんなひとが書いたどんな本なの?」という問いにどう答えたらいいのか正直いまだに自問自答中の半月出版舎ですが、とにかく「なんだこりゃ?!」で「おもしろい」という本ができた!と思っているので、機会があったら手に取ってほしいと思っておる次第です。
明日3/15、お時間ある方はぜひ!
当日参加もOKです〜
パンダ絵日記については、詳しくは特設サイト https://panda-diary.studio.site を見ていただけるとよくわかりますのでこちらもぜひご覧ください〜〜